2色成形とは、2つの射出シリンダーと2つの金型を搭載した射出成形機を用い、1回の成形サイクルで2種類の樹脂を熱融着させる一体成形技術です。
これによって組み立ての手間が省かれるだけでなく、射出成形パーツの機能性を向上させることもできます。
大成プラスでは、色違いの組み合わせの成形だけでなく、「硬質樹脂+軟質エラストマー」を組み合わせた2色成形を最も得意としており、1種類の材料だけでは表現ができない成形品や、付加価値のある製品を生み出すことが可能です。
本記事では、その2色成形のメリットについて取り上げます。
2色成形のメリットは、大きく分けて以下の3つです。
- 1. 組立工程をなくすことで工数を削減
- 2. 異材料を組み合わせることで、多機能を実現
- 3. 単色成形品では成立しない製品形状の製造
1. 組立工程をなくすことで工数を削減
2色成形は、一般的な射出成形に比べて製品設計が難しく、また加工や材料選択などのノウハウを必要とする工法です。
その一方で、2色成形を用いることで組み立ての手間が省けるため、時間や費用を節約することができます。
特に大量生産品では、組立工数や部品点数が削減されることでのコストメリットが大きいです。
また、製品が一体化されていることで組立てミスや組み忘れによる製造不良を減らすことにも繋がります。
2. 異材料を組み合わせることで、多機能を実現
2色成形では、様々な材質の組み合わせが可能なため、使用用途に応じた材料選定ができるメリットがあります。
そのため、自動車部品・電気部品などの産業界や、日用品などにも幅広く使われています。
硬質樹脂と軟質エラストマーを組み合わせることで、シーリングや衝撃吸収、振動減衰、グリップ性能などの機能を備え付けることができます。
また、ケースとパッキンを一体化する方法で防水性、気密性を付与することも可能です。
また意匠的観点では、1次成形と2次成形の色合いを対照的にすることで、 文字・ロゴなどを表現する事ができ、デザイン性や視認性を高めることもできます。
使用する樹脂特性を一部変えることで、電気的・熱的・その他の異なる環境性のある性質を付随することも可能です。
いずれもプラスチックの接着剤を使用しないことで、耐久性が優れたり、環境にやさしかったりといった点でもメリットになります。
3. 単色成形品では成立しない製品形状の製造
単色成形では実現が難しい製品形状でも、同じ素材を用いた2色成形では再現することができます。
また、当社では2色成形法を用いた厚肉成形も得意としております。
大成プラスでは、長年に渡る2色成形の実績を活かし、ニーズに合わせた最良のご提案をさせて頂きます。
ぜひお気軽にご相談ください。