2色成形技術には、パーツ組立や接着の工程を省くことができるというコスト面のメリットだけではなく、ユーザーの使用感を高めたり、電化製品などのデザイン性を高めることができるといったメリットもあります。
エレベーターのボタンを例に挙げると、数字部分を印刷でつけた場合、時間がたつにつれて文字が摩耗してかすれていってしまう問題があります。
そこで、数字部分に光を透過する素材を用い、2色成形を行うことで、摩耗に強いボタンを実現することができるのです。
また、医療・ヘルスケア分野では、精密な機能を備えつつ、化学物質に影響されにくいことや、衛生上継ぎ目がないことなどが求められるため、2色成形は最も向いている製法と言えるでしょう。
このように、2色成形品は、消費者向け製品から電化製品や医療用の部品まで、幅広い分野で使用されています。
本記事では、弊社の制作事例も含め、2色成形で作られているものをご紹介していきたいと思います。
まず、2色成形品が活用されている分野をいくつか挙げると以下のものがあります。
- 自動車部品分野
- 電化製品部品分野
- 医療・ヘルスケア部品分野
- 工業製品・精密部品分野
各分野で成形されているものは、このようなものがあります。
自動車部品分野
- インシュレーター(絶縁体、または断熱材)
- サイドスポイラー(自動車のサイドステップ部分)
- 車載エアコン内外気切替シャッター部品
- 車載エアコン内外気切替スイッチ部品
- ダイヤルノブ
- スイッチ
電化製品分野
- エレベーターのボタン
- スマートフォン部品
- キーボード
- リモコンのボタン
医療・ヘルスケア部品分野
- 医療用厚肉ボタン
大成プラスの制作事例
それでは、実際に弊社で過去に制作した製品を一部ご紹介させて頂きます。
多機能一体化
【 防水仕様リモコンケース 】
製品に必要な機能(防水ボタン・LEDレンズ・遮光リブ・液晶画面・防水パッキン等)の一体化を実現。
大物2色成形
【 LEDライト用カバー 】
1次側外観面の模様形状や肉厚変更で
照光の変化を設定できます。
3色成形
【 パワーモジュール関連 】
2色成形品の1次側にインサートするという発想で、従来では想像しにくい3色成形品を実現。
防水ボタンと導光レンズを備えたケースを一体化できます。
肉厚レンズ
【 球体導光レンズ 】
メッキマスキング
【 車載用レンズカバー 】
メッキが析出するABS樹脂と析出しないPC樹脂の組み合わせで2色成形した製品(生地)にメッキを施すことで、設計意図した部分にきれいにメッキを施すことができます。
(※主な採用例:自動車加飾部品、アミューズメント関連)
大成プラスでは、長年に渡る2色成形の実績を活かし、ニーズに合わせた最良のご提案をさせて頂きます。
ぜひお気軽にご相談ください。